新甲子温泉 甲子高原フジヤホテル(しんかしおんせん かしこうげん ふじやほてる)(福島県)

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  • 【惰性的行動様式】
    正味3日のハノイ滞在ですが、旅の醍醐味は自分達とは違う世界、異なる生き方を知ることに尽きると思います。同時に自分のことを客観的に見る視点が生まれます。日本社会であったり、日本人であったり、そして自分自身について考えます。ハノイの街に感じられる活力は、今日一日を生きるというダイナミズムです。アジアの他の都市と同様にクラクションの絶えない雑踏で、土産物、飲食、シクロとあらゆる商売の人が声をかけてきます。高度経済成長期の成功モデルを継承するうちに、日本人の仕事はいつしかルーチン化し、一日一日をやり過ごせるという幸運が惰性に陥らせたと思います。安定した毎日の同じような暮らしが、いつしか幸せと混同されるようになりました。皆が夢を見ることができた経済成長が止まったとき、安定した生活が持つ負の側面である惰性的に生きるという行動様式だけが残されたと思います。

  • 【柔軟でしなやかな社会】
    昨日はベトナム国家大学のキャンパスを案内していただきました。ハノイ中心部フレンチクォーターのエレガントな建物群とは異なり、どこかソビエトの影響を彷彿とさせる風情です。一方で4万人が受験する名門大学にもかかわらずピアスをつける男子学生が普通にいたり、教室にはスナックが用意されるなど日本の大学よりカジュアルな雰囲気です。つまらないルールや社会規範で縛りつける割には、勉強も仕事も本気でやらない日本の学校や企業は異端に見えます。交通ルールを守らなくても車、二輪車、歩行者それぞれが自律的に動き調和するベトナムの交通事情は、ルールルールで人間を窒息させようとする日本社会の硬直性とは対照的です。特定の項目だけを比較して日本が劣ると言う気もありませんが、新しい元号の日本社会が、より柔軟でしなやかに環境適応できることを期待したいものです。

  • 【格差は問題ではない?】
    昨日はハノイの貧しい人達が住むエリアに行きました。川に係留された小舟の上に仮囲いの住まいが作られ、付近はゴミが散乱し人の住む環境ではありません。さらに衝撃的なのはその場所からわずか数百メートルの商業地域にはロールスロイスのクーペが駐車することです。タイでもマレーシアでもインドネシアでもカンボジアでも同じような光景を目にします。中国のような農村・都市戸籍がないベトナムでは都市部に出た働き手が親戚のビジネスを手伝う形で親族扶助が機能しているようです。一方あまり表面化しないところで教育格差は固定化され極端な貧富の差を生むと言います。日本では格差問題が取り沙汰されますが、これらの国と比べる限りにおいて間違いなく優等生だと思います。すべての問題は相対的なものであり、何が日本の本当の問題なのかを改めて考える機会になりました。

  • 【生きることの形式化】
    昨夜、南国イメージの割には過ごしやすいハノイに一年ぶりに来ました。娘と二人で旅行をするのは十数年ぶりです。サラリーマン時代に旅行を本音で楽しめなかったのはそれが気晴らしを超えるものではなかったからだと思います。本来の旅の姿は人生を変えることにあり、日常を離脱し異なる視点から自身を見直すきっかけだからだと思います。旅の目的は娘の将来進路を考えることですが、同時に自分の人生を見直すことでもあります。人々は朝5時には道をはき、食事を作り、仕事を始めます。そうして生きる人々を見ていると日本人は生きていくことをあまりに形式化し過ぎていると感じます。

  • 【商品力が仇の戦略の自由性】
    「HOOTERS(フーターズ)」運営する㈱エッチジェーが民事再生法の適用を申請したことが報道されました。先週赤坂店に行ったときは昼時の来客の少なさに驚いたばかりでした。チアリーディングのコスチュームで話題となり入店待ちが普通だった時代とは隔世の感があります。参入障壁が低く出入りの激しい飲食店業界は、労働集約かつ装置産業でありブラック企業の最右翼といったイメージさえあります。コンサルタントとして関わった以外に自身でも飲食店を営業しましたが、2つの方向性があると思います。一つはフーターズや俺のシリーズのような商品ありきのアプローチ、一方はフード(食材原価)とレイバー(人件費)コストの最小化を考えるアプローチです。前者は商品力が仇になり戦略の自由性がなく業態転換など環境変化への適応を難しくしていると思います。

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