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【金で買う健康】
複雑に見えることが実はシンプルな方法で解決できると気づくとき、目から鱗が落ちると言うのでしょう。年初から腰痛に悩まされていましたが、テニスボールで腿の外側を押すと翌日には目に見えて症状が改善しました。30年来の胃の不調を治したのは水分を減らすだけですし、何度も挫折したダイエットは朝食から糖質を抜くだけで20kg減りリバウンドとも無縁です。体の不調は簡単に治らないという思い込みが自ら健康になる機会を遠ざけていると思います。誰もが昔から知っている言い伝えを守るだけで人は健康になれるのに、欲望を優先する生活習慣で自分を傷つけ高い医療費を払い健康産業に貢献します。若い肌と言えばコラーゲン、膝の痛みにはグルコサミンやコンドロイチンといった連想で健康を買う人は後を断ちませんが、その投資に見合う効果は見込めないと思います。健康を買う発想はそれが手軽だからです。家計調査によると2000年からの19年間で消費支出全体が12.4%のマイナスに対して、医薬品は20%、健康保持用摂取品は93%増加しています。洗脳しやすく権威に弱い消費者がいる限り産業は安泰でしょう。 -
【欠乏がもたらす豊かさ】
「こんまりメソッド」の広がりなどミニマルな生活は依然人気です。清貧の思想や断捨離が話題を集めた時期もあり、豊かな暮らし一辺倒だった社会は昭和が終わる頃から変わったと思います。ある種のミニマリズムに人々が魅せられるのは、豊かさを目指すことの弊害が無視できなくなったからでしょう。気がついたのは、豊かになると信じて買ったものが、むしろ欠乏感を増長させるという不都合な事実です。35㎡に3人とラブラドールが暮らす仮住まい生活は1年以上続いていますが、35㎡を与件として受け入れてしまえば何も困らないことに気づきます。倍の面積の家から引っ越す際に大量のゴミを処分したように、豊かさの中身は無駄によりかさ上げされています。狭いながら今の住まいは3ヶ所のワーキングスペースがあり、考えをまとめたいときはバランスボール+ダイニングテーブル、集中的に作業をするときは二段ベッド下の固定椅子+ライティングデスク、リラックスして資料を読みたいときはベッドと使い分けが可能です。欠乏がもたらす良い面を、豊かさという幻想が過小評価させていると思います。 -
【移動の価値】
情報流通量が増えると人の移動も増えると言われてきましたが、最近は疑問を感じます。行かないと分からないこと、伝わらない臨場感がある一方でSkype、Zoomを使うようになると初対面でも仕事に使えますから、打ち合わせに行くことは割に合わないと思えます。東京に住むメリットは多くのセミナーや会合に行けることだと思っていましたが、半日も拘束される上に聞きたくない話も聞かされます。大勢の人を集めるセミナーに行くよりも多少のタイムラグがあっても膨大なユーチューブ動画から優良コンテンツを探した方が勉強になります。実車が展示されるモーターショーでさえその見直しが議論されるのも時代の流れでしょう。サラリーマンを苦しめる通勤など、日常的な移動が減り、転地効果を狙った非日常の移動が増えていくと思います。旅館業で考えると、自然の懐深く入り普段は取れない静かな時間を過ごしたり、旅の余韻に浸る静寂さのなかで自分と向き合うなどのニーズが今以上に重視されると思います。 -
【限界効用逓減の法則を隠す消費社会】
日本工学院に行く木曜日は自動車を運転します。当時は誰もがそうだったように16歳から原付きに乗り始め、40年ほど運転をしていますが、今乗るフィアットがエポックメイキングなのは初めて車を小さくしたことです。排気量は4分の1になり、燃料費は6分の1になりました。車が小さくなると自分が主体的に動かす身体感覚が蘇り、乗せられている感じの大型車より楽しめます。最初の車は叔父からもらったすでに10年落ちになっていた1970年代初期の三菱初代コルトギャランのベーシックモデルです。最初の車がクーラーもないスパルタンな車だったから運転に集中でき、今でもプリミティブな運転の魅力を求めます。その後排気量を上げていき、500ccのバイクや4,500ccの車に代わっても、初めて原付きや車を運転した爽快さを超えることはありません。誰もが感覚的に本音の部分では分かっている限界効用逓減の法則がバレることを産業側は恐れ、消費者もその事実を認めたくないのだと思います。 -
【友好親善の幻想】
隣の国では日本製品の排斥が盛り上がっているようですが、困るのは韓国の事業者だと思います。訪日旅行を取りやめると困るのは日本国内の企業ですが、損害を被るエアラインや代理店は韓国ですから痛み分けです。日本統治下の話をしたお年寄りを殴り殺したり、レクサスをパンクさせるほどに国民を劣化させた反日教育の愚かさに気づかない思考回路は日本人には理解できません。人が抱えるストレスの大半は人間関係に起因しますから、対策は悪い関係を断つことです。感情の起伏が激しく、嘘でも主張を曲げず、ときどき攻撃的になる厄介な友人と良い関係など築けるはずもなく、関わり合いを持たないことも選択肢だと思います。韓国の無分別さが利したのは、戦後レジームから脱却し日本を取り戻す、と唱えていた安倍政権かもしれません。写真はソウルの戦争記念館の朝鮮戦争の展示で、釜山まで追いやられた韓国を国連側の補給基地だった日本が助けたことが分かります。
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